IT初心者 てすお (ペンネーム) の調査レポート ~いまいちどITADを考える~
キーワード:ITAD、3R、リサイクル、情報セキュリティ
こんにちは。てすお (ペンネーム) です。
IT知識のない私がふと疑問に思ったことを調査するコラムです。
今回のお題は「いまいちどITADを考える」
IT機器の資産管理をされている方なら「ITAD-アイタッド」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
ITADは “IT Asset Disposition”の略です。直訳の通り「IT資産を処分」することなのだということは分かりますが、具体的にどんな処分をするのでしょうか?
また、それによってどんな良いことが起こるのでしょうか?
ITADの解釈は、国内・国外問わず企業ごとに若干ながら異なることがあります。細かい話や解釈の違いはさておき、今回のコラムでは上記の疑問点および”何故ITADが必要なのか?”について、いまいちど根本的なところを考えてみたいと思います。
ITADってどんな処分?
ひらたく言えば、コンプライアンスの遵守を前提として、情報漏洩を防ぎ、環境への負荷を軽減し、処分コストを抑える処分をITADと言います。※人によって意見が若干異なるかもしれません。
具体的には企業の事情にあわせて① ② ③ などを考慮して機器ごとにリデュース・リユース・リサイクルを適切に選択して処理します
① 情報セキュリティ
② 環境への配慮(適切なリユース・リサイクル)
③ リユース品から売却益を得る
上級者になると、機器の導入から処分までのROIを最大化することまで検討した上で処分時期・方法などを決めます。
※情報セキュリティに関してはコラム「みんな同じに見える?
パソコン処分業者のセキュリティレベル」をご覧ください。
前編はコチラ
後編はコチラ
ITADフロー サンプルケース
ITADは世の中のニーズにマッチしている
日本は3R (リデュース、リユース、リサイクル)政策を実施しています。循環型社会を構築することを目的として、ゴミを減らし(リデュース)、使えるものは使い(リユース)、再資源化(リサイクル)を積極的にしていこうという取り組みです。
上記ITADフローを見て、お気づきの方もいらっしゃるかもしれません。
ITADは3R政策と非常に相性の良い処分方法です。処分機器を減らし、使えるものは情報セキュリティ施策をして再利用し、それがダメなら解体して素材ごとにリサイクルをする。まさに3Rそのものです。
環境問題は年々深刻化しており、今後ますます環境施策が重要視されることは間違いありません。すなわち、各企業に求められる社会的責任の期待値が増し、環境への取り組みを重要視する投資家が増えることが予想されます。そのとき、ITADで処分していることは環境施策のアピール材料にもなりえます。
情報漏洩防止を目的としてITAD業者に処分依頼する方もいらっしゃるかもしれません。その選択は自社のリスクを軽減するだけではなく、じつは世の中の期待に応える選択でもあると考えられます。
そもそもパソコンの処分 = 産業廃棄処分なのでは?
と思う方がいらっしゃるかもしれません。
たしかに会社のパソコンを処分するときは「産業廃棄物」として処理する必要があります。
ただし、これは誰の目から見ても有効活用できない場合の話であり最終手段です。
前述の通りパソコンは3R政策の対象です。できるだけ産業廃棄処理せずリユース・リサイクルに協力することが企業に求められています。自分たちでは使い道がないと思う場合でも、ITAD業者なら価値を見出だせることが往々にしてあるので、ITAD業者に一度相談してみることをおすすめします。
バタフライ・エフェクト-ITADが創る可能性
産業廃棄処分をした機器は、その時点で役目を終えます。ITADなら、情報セキュリティ施策をしたうえでリユース機器を必要とする人の手元に届けることが出来ます。日本では価値がない機器でも発展途上国なら現役で使えることが少なくありません。新品のパソコンを買えない人でも中古パソコンなら買えることもあるでしょう。
いつの日か、世界にイノベーションを起こす若者が、あなたの使っていたパソコンで学び育っていく。そんな可能性も十分にありえます。
皆様にとって産業廃棄処分ではなくITADを選択することは何気ない判断かもしれません。しかし、その選択によって世界のどこかに大きな可能性を残します。
まとめ
情報漏洩対策をして、廃棄コストを抑え、世の中のニーズに応え、世界のどこかで可能性を創り出す。自社だけではなく世の中にもメリットを与えられる。
ITADが必要な理由は此処にあると、私は考えます。
お問い合わせはこちら